Japanese drum

PDF download

Japanese drum (Normal speed)
Japanese drum (Paused)

日本には三味線や尺八のような和楽器がたくさんありますが、その中でも一際目立ち、存在感が抜群なのは和太鼓です。一言、和太鼓と言っても、その種類が多く、それぞれ用途が異なります。普段お祭りなどでよく目にするものもさることながら、特定の機会にしか使用されない太鼓も職人が一つ一つ魂を込めて作った作品です。

Taiko

様々な種類がある太鼓

太鼓は紀元前の縄文時代に、アジア大陸から渡ってきた人たちによって日本に紹介されたと言われており、時代とともに大きな変遷を遂げてきました。太鼓と認識できるものが最初に発掘されたのは、縄文時代に作られた古墳などの遺跡からです。中世頃から田楽の発達により、お囃子太鼓などが盛んになり、戦国時代には、自軍を率いるためにも太鼓が使用されました。今日では、盆踊りや阿波踊りで使われるのみならず、神々との意思伝達手段として寺社に置かれることもありますし、歌舞伎や雅楽などの伝統芸能でも活躍しています。

taiko in a shrine

神社に置かれた長胴太鼓

和太鼓には様々な種類がありますが、一般的に思い浮かぶのは長胴太鼓というものです。神社仏閣や太鼓団体に使用されることが多く、胴となる部分は欅や花梨などの木材でできています。他には、お囃子や獅子舞などの伴奏で用いられる締太鼓や、胴が短く、低音気味な音質が鳴る平太鼓、手で打ち鳴らす砂時計型の鼓などがあります。太鼓の制作は出来上がるまで最低3年は必要と言われています。最初の工程は玉きりと言い、太鼓の胴になる木材を適切なサイズに切ります。次に図面に従い、のこぎり等を使って内部をくり抜き、荒胴を作ります。荒胴を1年から5年にかけて乾燥させた上で、皮を表面に張り、鋲打ちをして皮と胴を止めます。最後に皮の縁を切り落とせば太鼓の完成となります。

Shimedaiko

伴奏で用いられる締太鼓

和太鼓の最大の魅力は、日本の伝統楽器でありながら、リズムにより音を奏でる「音楽」、全身を使って太鼓を叩く「スポーツ」、曲を体全体で表現する「パフォーマンス」の3つの要素を備え持っているところにあるのではないでしょうか。和太鼓が人気なのは様々な理由があると考えられます。バチさえあれば、年齢性別を問わず、誰でも簡単に始められる手軽さがまず挙げられます。音を出すことすらままならない楽器が多い中で、叩けば音が鳴る和太鼓は初心者にも優しい楽器だと言えます。練習がうるさく、近所迷惑になると懸念されがちですが、実は自主練習の基本は口唱和という叩き方を口ずさむ練習方法を取るため、和太鼓を叩かなくても繰り返し練習することができます。

Taiko bachi

太鼓を叩くためのバチ

和太鼓の演奏は健康にも良い効果を及ぼすとされています。体全体を使った全身運動となるため、体幹を鍛えることができ、背筋を伸ばした姿勢で叩くため、猫背の矯正にも繋がります。太鼓を叩いていると、お腹周りを中心に、二の腕や下半身などの気になる部分が引き締まってくるため、ダイエット効果も期待できます。また、力一杯叩くことによって、爽快感を味わったり日頃のストレスを発散したりできるので、心の健康にも役立ちます。他にも、リズム感や礼儀作法・集中力・集団での役割意識が身に付くなどのメリットがあります。

能楽器の大鼓と小鼓

和太鼓の音は、日本人にとって慣れ親しんだ音だからか、その音色が懐かしく、魂を揺さぶる力強さが秘められていると感じている人が多いようです。今では、海外で活躍している太鼓団体もたくさんあり、彼らのパフォーマンスを通して、世界中の人々は体の深くまで響いてくる和太鼓の音から共鳴や感動をもらっているに違いありません。

Mikoshi Storys「日本を代表する和楽器『和太鼓』
和太鼓の達人「和太鼓の歴史
和太鼓の達人「和太鼓の魅力

★ 和太鼓関連商品のご入手はこちらから↓

Japanese drum
最新情報をチェックしよう | Check out what’s new

文化|Cultureの最新記事8件