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国が違えば、他人への感謝の気持ちの表し方も違うようです。例えば、中国では、人に親切にしてもらったら、その場で感謝の意を述べればそれで十分なのに対して、日本では、それだけではなく、その次に会った時も繰り返し感謝の気持ちを口にしなければ失礼だと思われることがあります。
感謝の気持ちを贈り物に託すこともあります。これは日本のお中元やお歳暮に端的に表われています。お中元はその年の前半にお世話になった人に贈るものですが、お歳暮は一年の締めくくりにお礼の気持ちとして贈る進物です。贈る相手は、普段お世話になった目上の方や友人、ビジネスでは取引先などですが、「これからも変わらぬお付き合いを」という思いが込められています。
お世話になった人に贈るお中元
地域によって贈る時期が若干異なるようですが、お中元は7月の初旬から7月15日にかけて、お歳暮は12月の初めから20日前後までに贈るのが一般的です。お中元として用意されるものは食べ物が中心ですが、時期的には夏なので、夏らしさを感じさせてくれるものが多いです。例えば、スイカやメロン、桃といった旬の果物、ゼリーやアイスクリームのような清涼感のあるスイーツ、ジュースやアイスコーヒーなどのドリンク類、または素麺などの麺類も人気があります。
お中元として贈られるそうめん
一方、お歳暮は年末の寒い時期に当たるので、お正月に家族や親戚が集まった時に食べられるような肉類やハム、暖かい鍋に使える蟹や魚などの海産物、そして焼き菓子や各地のご当地グルメなどを贈ることが多いようです。
お歳暮として贈られる和牛
お中元やお歳暮に使う金額の目安は、3000円から5000円程度ですが、贈る相手によって多少変わります。お歳暮は一年を通してお世話になったことへのお礼なので、お中元よりも多少高額なものが選ばれる傾向があります。しかし、相手に気を使わせてしまうことになりかねないので、あまり高価なものを贈らないのが適切です。贈る品物を決める際は、相手の家族構成や好みなどを考慮して、喜ばれそうなものを選びます。贈り物を受け取った人は、似た金額の品物をお返しすることもありますし、お礼の手紙を出す人もいます。
お礼の手紙は手書きで丁寧に
このように、日本人は常に思いやりや感謝の気持ちを持って周りの人と付き合います。日本人と良い人間関係を保つためには、親切にしてもらったことをいつまでも忘れずに、言葉や書面、贈り物などでしっかりと感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。
★ 贈り物で感謝の気持ちを伝えよう!